核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

『日本文学』二〇二〇年四月号より 金井景子「文学教育のひらき方―文学展「浅草文芸、戻る場所」の試み―」

 『日本文学』の最新号より。私はつねづね川端康成の『浅草紅団』という小説に多大な関心を持っているのですが、文学展「浅草文芸、戻る場所」には残念ながら行きそびれました。金井論を読むことで、行った気分にさせていただきます。

 浅草探訪の気分を味わわせてもらって文句を言うのも申し訳ないのですが、ひとつだけつっこみを。二五ページに「川端康成が『浅草紅団』に新しい浅草を取り込んでいた一九二四年、そのまったく同じ年」とあるのは、一九二九年(昭和四年)の誤りかと思われます。より正確には一九二九~一九三〇年断続連載。

 『浅草紅団』は時事風俗と過剰に密着した新聞小説なので、あえてこだわってみました。文学教育はどうあるべきかといった大問題は、私の手には余るので。