核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

レーニン「旅順港の陥落」(一九〇五)

 前から気になっていたのですが、ジャーナリストの前坂俊之氏のサイトで本文が読めました。リンクさせていただきます。

 

http://www.maesaka-toshiyuki.com/history/3376.html

 

 レーニンもロシア人なのですが、この記事では日本軍の勝利をほめたたえています。

 日本がよい国だから、というわけではもちろんありません。新興ブルジョア国である日本が古いロシアを弱らせてくれれば、それだけ革命(つまり、自分たちマルクス主義者の政権奪取)がやりやすくなる、という理由です。それゆえにレーニンは旅順での兵士たちの死を祝います。

 一応ロシア人の名誉のために書いておきますと、ロシアにも日露戦争そのものを悪と考え、日本の非戦論者に協力しようとする人々はいました(「旅順港の陥落」自体にも書いてあります)。レーニンはそうした平和主義者たちの努力を嘲笑し、戦争で多くの血が流れ、ロシア帝国を弱めてくれることのみを期待していたわけです。

 アルチュセールがべたぼめしたレーニンの人格がいかなるものか。上記のとおりです。