核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

脱成長コミュニズムには賛同できず

 なるべく偏見のない目で『人新世の「資本論」』を読もうとしてみましたが、斎藤幸平氏が主張する「脱成長コミュニズム」には賛同できませんでした。

 「脱成長」までは理解できます。SDGsをはじめとする、これまでのような経済成長を保ったままでの環境対策が微温的であること、抜本的な改革が必要であることは納得できました。

 しかし、なぜそれへの対策が、マルクスでありコミュニズムでなければならないのか。牽強付会であり時代錯誤としかいいようがありません。

 とにかく、MEGAプロジェクトだ新全集百巻だというわりには、マルクス自身が地球環境を考えていたらしい証拠が少なすぎるのです。それは大著『大洪水の前に』で読めということかも知れませんが。

 賛同はできませんが、関心は持ち続けます。『大洪水の前に』も読むつもりです。