核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

塩津誠作「軍備維持の幻想」(『国際知識』8(4) 1928(昭和3)年4月) 続き

 「戦争以外の方法」って何なんだ、という問いには、この短文だけでは明らかになりませんでした。それでも、読むに値する箇所は多い文章です。

 

   ※

 航空軍の発達と、新兵器の続出で、将来の戦争は、其の惨禍極めて大なるべく、戦闘員と非戦闘員の差別など、なくなるかも知れぬ。戦争が文明と文化の進歩を益すると言ふ、論は迚(とて)も立たぬ。之に反して之を破壊する証跡がある。

 将来戦争を止めることにせねば、文明と文化の、完全なる進歩は、望むことは出来ぬ。

 (六一頁)