斎藤幸平氏の一連の著作を読んだ後、再びSDGs支持に戻った私ですが、「平和と公正をすべての人に」が17項目中第16に置かれているのは納得がいきません。
他のどの目標を見ても、まず「暴力ではなく平和的手段による解決」でなければ、不幸な結果をもたらしかねないものばかりだからです。
マルクスだって「貧困をなくそう」ぐらいのことは考えていたでしょう。が、マルクスやエンゲルス、レーニン、スターリン、毛沢東らはそれを暴力的手段によってなしとげようとしたために、地球規模の虐殺と飢餓をもたらしました。その歴史を繰り返してはなりません。
他の人に求めても仕方のないことですが、少なくとも私は、「諸問題の、暴力ではなく平和的手段による解決」を最優先の課題とします。その道筋がついて初めて、貧困、飢餓その他の問題も解決の可能性が出てくるのではと考えています。
そんなわけで、8月に出るというバトラーの『非暴力の力』には期待をかけています。