まだ『政治的なものの概念』も熟読していないのに、欲張りすぎと思われるかも知れませんが。
今の私が読むべきは『パルチザンの理論』のほうだった気がしてなりません。
一口に「敵」と言っても、共存可能な敵と、共存不可能な敵がいるのでは。そのへんを深く考えてみたいのです。
まんざら、私の専門とも無関係ではありません。村井弦斎は絶対平和主義を訴えた『感興録』の中でパルチザンに言及していますし、小川未明は童話「野ばら」の中で、「敵、味方というような考えをもった人だと困ります」と書いています。
シュミットに言わせれば、「敵、味方というような考え」を持たない人間などいない、と一笑するかも知れませんが。とりあえず、シュミットが平和主義とか不戦条約とか国際連盟といったものを蔑視していることだけは、わかった気がします。