核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

木村貴「マルクス『資本論』は何を間違えた?~商品の価値を決めるのは労働量ではない」(日経BizGate)

 あれこれ検索したところ、木村貴という方が私と同様にメンガーを援用して、マルクス資本論』の間違いを指摘なさっていました。

 

マルクス『資本論』は何を間違えた?~商品の価値を決めるのは労働量ではない~|日経BizGate (nikkei.com)

 

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 (前半略 買い物が成立するのは)

 買い物客は、払ったお金よりも買った商品の価値が大きいと思うからです。一方、店の主が商品を手放すのは、逆に商品よりもお金の価値が大きいと思うからです。

 つまり交換が成り立つのは、同じ物(お金も物の一種です)でも人によって価値の大小が違って見えるからなのです。

 ここからわかるのは、物の価値とは、それを作るためにかかった労働量などの客観的な基準で決まるのではなく、人それぞれの主観によって決まるということです。この事実は1870年代、オーストリアの経済学者メンガーらによって明らかにされました。経済学の歴史上、革命的な発見といわれます。

 しかし、それ以前の世代に属するマルクスは旧来の考えにとらわれたままでした。1867年に全3巻のうち第1巻が出版された『資本論』は誤った古い考えによって書かれたため、つじつまの合わないおかしな主張が多いのです。「等価交換」はその一つです。

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 以降の文章では「剰余価値」という考えの間違いや、『資本論』第二巻、第三巻の矛盾についても論じられています。矛盾しているのは「資本主義」ではなく、マルクスの理論のほうなのです。