前回に引き続き、明治の小説が読めるサイトを紹介します。有名ですが、
青空文庫(リンクフリー)です。
平和主義という観点から見ると、ガンジーの「非暴力」、木下尚江(きのしたなおえ)の「火の柱」(日露戦争を阻止するために書かれた反戦小説)、黒島伝治(くろしまでんじ)の「反戦文学論」「明治の戦争文学」などが読むに値するかと思います。
ただ、黒島伝治の「明治の戦争文学」の中で、日清・日露戦争に協力した文学者のリストの中に、遅塚麗水・村井弦斎・福地桜痴の名があげられていることについては、弁護の余地があります。この三人は確かに日清戦争に取材した作品も書いていますが、その罪を償うにあまりある、すばらしい平和主義小説を書いてもいるのです。とりあえず、作品名のみあげておきます。
遅塚麗水 「電話機」
村井弦斎 「釣道楽」
福地桜痴 「女浪人」
これらの作品の詳細につきましては、現在執筆中の博士論文「明治の平和主義小説」にまとめる予定です。このブログでも少しずつ取り上げていきたいと思います。