核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

別紙資料3 平出英夫 小林秀雄 河上徹太郎「鼎談 海軍精神の探究」

海軍大佐平出英夫 小林秀雄 河上徹太郎  「鼎談 海軍精神の探究」
(『大洋』 1942(昭和17)年5月 小林秀雄全集(1~6次) すべてに未収録)
 
「小林 いつかあなたの放送なすつた中にあつた、特別攻撃隊といふ文句、あゝいふ言葉が、言葉の上からでなく、生活の中から自然と生れて来てゐる、さういふところが僕は非常に面白かつた。(略)さういふ原理で以て、日本の合理的な戦術論といふものが書けますですね(略)
      日本独特の自爆心理
 小林 ハワイ攻撃の時は、ハワイの飛行機は全部やつつけたのですか。
 平出 殆どやつたですね。中には出て来たのもありますよ。
 小林 ずゐぶん沢山でせうね。
 平出 四百六十機と発表しましたね(略)その時の或る戦闘機隊長の話ですが、(略)まつすぐに急降下して格納庫に自爆してるんです。これは勿論打合せもなければ何もない。而も、これは全然無傷なんですからね。(略)悠々と母艦に還れるんですからね。それが自爆するなんといふことは一寸考へられないですよ。実に日本人だけがやり得る大きなことですよ。(四月六日)