どんな研究にも、たいがい先行研究はあるものです。メガネっこ文学研究もごたぶんにもれず、国文学論文検索で以下の論文が出てきます。論文本体は今手もとにないので、今回は題名紹介のみ。
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論文題名 眼鏡をかける女・かけない女―二葉亭四迷『浮雲』から太宰治「女生徒」まで
論文執筆者 森崎光子
掲載誌名 近代文学論創
通巻 3
ページ数 33 64 ~ 96
発表年 2000 /06 /18
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実は私は何年か前に、国会図書館で読んだ記憶があります。たしか名古屋から東京まで各駅停車で日帰り旅行してた時期で、時間切れのためコピーは断念したわけです。記憶によれば、
〔擴湿姐召痢慍个涼譟戮悗慮正擇呂覆
◆―召辰董眼鏡ヒロインをその眼鏡性ゆえに評価する方向ではない。
だったはずです。膨大な文献と緻密な実証にもとづく論文だったゆえに惜しまれるところです。
ただ、(これは上記論文の評価からはずれるのですが)、太宰治「女生徒」における、「眼鏡は、お化け」の一節にみられる羞恥心は捨てがたいところです。マリイラストリアスやつぐみローゼンマイヤーに欠けていたのはそれではないでしょうか。いや、あくまでも虚構内メガネっこをめぐるファンタジーの話です。