核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

小林秀雄他「英雄を語る」その8

 表記が「ヒツトラー」だったり「ヒツトラア」だったり一定しないのですが、国会図書館所蔵の『文学界』ではこうなっています。最も積極的に彼の話題を振っているのは林房雄ですが、「石川 ヒットラーは悲劇で終わらなければいけぬ。 林 悲劇で終る。」とする二人に対し、小林は「だが、家康みたいに終りを完うする奴があるからネ家康だつて非常にファナテックな性質を持つてゐるのだ。」と反論しています。
 それにしても林房雄の、「小林の評論みたいに評論は結論を言つたらいけない。身を賭けたら結論なんか生れる筈はないからネ」とは、小林秀雄の評論の本質を突いた言だと思います。
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私は評論家などではなく文学研究家であり、常に「身を賭けて」明晰な結論を出すよう心がけています。