今月号の『日本文学』は気になる記事が多いのですが、一番気になった部分だけ引用してみます。
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「読売新聞」寄書欄に贔屓目道人「学術上より春の屋主人を罵る」が掲載されるのである。「ナンダあの書ざまア煮きらぬ俗語で下卑た文章以前の文がズートましだ」として、「よしんば通じてもあの腕ぢやア三馬が冷かさア一九が舌を出さア円朝が笑はアあんな小説を因果で読むなら政事の小説を読まされた方がズートお冥加だ」と、口語的な「言」による語りは円朝にも及ばないとして批判されるのである。
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題名通り、山田論の関心は円朝と言文一致小説の比較にあるため、「政事の小説を読まされた方がズートお冥加だ」についての論評はありません。