核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

大逆事件の評価

 博士論文の口頭審査でも問われ、愛読するあるブログでも話題になったこの問題。いずれは論文にしますので、今回は手短に。
 被告24人のほとんどが冤罪であり、不当な裁判であったことは確かです。しかし、中心メンバーである管野須賀子・宮下太吉ら数人は確実に天皇暗殺の意志を持ち、指導者の幸徳秋水もそれを容認していました。弁護人の平出修も、自分が裁判長でも、幸徳や菅野は有罪にする、との発言を残しています。
 助命を訴えた徳富蘆花も、弁護などしたら幸徳らの志を無にすると言った木下尚江も、冤罪メンバーと中核メンバーを混同しているように思うのです。少なくとも幸徳秋水と菅野須賀子の二人については、この件で「同情」する気はありません。