核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

『長谷川町子全集 第三二巻 サザエさんうちあけ話 サザエさん旅あるき』 朝日新聞社 1998

 以前に報告した、サザエさん絵で描かれた小林秀雄についての続報です。著作権の都合上画像は出せませんので、ページ数を明記しておきます。
 同書15ページ。「サザエさんうちあけ話」の文章の一部を引用します。
 
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 夏は、先生(引用者注 田河水泡)とアイスクリームもつくりました。深夜パジャマ姿のねぼけまなこで、小林秀雄先生の前にも立ちました。(奥さまの兄上でいられますので)。ゲームをやって、師弟本気(していほんき)でケンカもしました。
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 そしてその左のさし絵の2コマ目には、「パジャマ姿のねぼけまなこ」と向き合ってソファに座る男性が描かれています。その髪の色や髪型は、1コマ目でアイスクリームを食べる田河水泡や、3コマ目で湯気を立てながらチェッカーらしきゲームをする田河水泡(いずれも黒髪、ベレー帽とメガネ着用)とは、明らかに別人です。
 小林秀雄については以上ですが、同書についてはまだまだ語りたいと思います。長谷川町子先生のすばらしさは、ほどよく毒抜きされたアニメのサザエさんだけではわからないものなのです。