まず、個人的な関心事から引用します。同書の終章はウィリアム・ジェイムズの反戦論「戦争の道徳的等価物」で結ばれているわけですが、
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W・ジェイムズの引用については、菅原健史氏のブログから学ばせていただいた。
(あとがき 225ページ)
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とのことです。当ブログが平和主義のために貢献できたのは喜ばしい限りです。
欲を言えば、博士論文『明治の平和主義小説』を参照していただきたかったのですが、三月末を過ぎてもまだ国家図書館その他のネット上に公開されていないようなので。今しばらくお待ちください。こういう時だけは、松元氏に進呈すべき著書がないのを情けなく思うのです。なお、W・ジェイムズの引用を含む第七章「木下尚江『火の柱』論―実効性ある反戦小説のために」は、『名古屋近代文学研究』21号(2004年)に収録されておりますことを、この場を借りて宣伝しておきます。