福沢諭吉も単純な西洋心酔者ではないので、とり入れてはいけない例も示していました。
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西洋の文明もとより慕うべし。これを慕いこれに倣わんとして日もまた足らずといえども、軽々これを信ずるは信ぜざるの優に若かず。彼の富強はまことに羨むべしといえども、その人民の貧富不平均の弊をも兼ねてこれに倣うべからず。
福沢諭吉『学問のすすめ』 『日本の名著33 福沢諭吉』 一三四ページ
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玄関に20センチ砲を配備しても泥棒よけにはならない、といった軍備偏重をいましめる論もどこかにありまして、また引用します。『学問のすすめ』は最初に読んでおくべきでした。
(2018・6・8追記 20センチではなく20インチでした。訂正してお詫びします)