核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

トクヴィル『アメリカにおけるデモクラシーについて』(原著一八三五)

 松本重治責任編集『世界の名著 33 フランクリン ジェファソン ハミルトン ジェイ マディソン トクヴィル』(中央公論社 一九七〇)より。
 デモクラシー論の古典ということで読んでみたのですが、私には難解でした。論文の締め切りが迫っていることもあり、気になっている「多数者の専制」に関する部分だけを書き写しておくのみにとどめます。

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 人が堕落するのを防ぐ方法は一つしかない。誰にも人を堕落させる最高、無限の権能を与えないことである。(四八五ページ)

 万一、アメリカで自由が失われることがあるとすれば、多数の万能が少数(派)を絶望に追いやり、物理的な力に訴えさせるようになる場合にちがいあるまい。その場合には無政府状態になるであろうが、それは専制の結果として到来する。(四八六ページ)
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 「多数の圧制を緩和するものについて」も言及がありましたが、法曹と宗教についてで、どちらも『経国美談』に応用できそうもありませんでした。