2021-03-05 百二十年前のおまじない 演説し議論する女を描いた、福地桜痴の第一波フェミニズム小説「思ひ思ひ」(一九〇一)。その作中で、女性たちの前で演説する男性議員の描写。 ※ 右の指先にて左の掌上(てのうえ)に人と云ふ字を三ツ書て、口に飲だる呪(まじなひ)の甲斐も無く、人に飲まれて気後(きおくれ)なし。調子の揃はぬ震へ演説、 (二五一頁) ※ 百二十年前からあったんだ。緊張しないおまじない。