核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

百二十年前のおまじない

 演説し議論する女を描いた、福地桜痴の第一波フェミニズム小説「思ひ思ひ」(一九〇一)。その作中で、女性たちの前で演説する男性議員の描写。

 

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 右の指先にて左の掌上(てのうえ)に人と云ふ字を三ツ書て、口に飲だる呪(まじなひ)の甲斐も無く、人に飲まれて気後(きおくれ)なし。調子の揃はぬ震へ演説、

 (二五一頁)

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 百二十年前からあったんだ。緊張しないおまじない。