核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

蹄鉄理論、極右と極左の類似

 当ブログは、おとといは大江健三郎の中国賛美を批判し、昨日は北原白秋の戦争詩を批判しました。おまえは右翼か左翼かどっちなんだ、と問われた時のために応えておきます。どちらでもなく中道であると。そして、お互いに激しく罵り合う極右と極左というのは、実はお互いに似通っているのではないかと考えています。

 さっき検索して知ったのですが、「蹄鉄理論(ていてつりろん)」というのがあります。人間の思想上の立ち位置というものは、

 

  極左ー左翼ー中道ー右翼ー極右

 

 といった一直線ではなく、蹄鉄型の、

 

      中道

    /    \

  左翼      右翼

    \    /

    極左  極右

 

 のようになっているのではないかと。ウィキペディアの同項によれば、極左と極右は共に権威主義、中央集権的な傾向がみられ、中道から最も遠いとも。

 この蹄鉄理論には批判もあるようですし、あてはまらない国や社会もあるとは思いますが、日本ではよくあてはまると思います。戦前の共産主義者が転向して熱烈な国家主義者になった多くの例や、国粋主義者三島由紀夫が晩年に全共闘学生たちに、「天皇万歳といってくれれば君たちと手を組む」と言った例が想起されます。

 私としては、そうした「極」的、暴力的思想とは最も遠い「中道」の立場から、社会の独裁化、暴力化、権威主義化を批判していきたいと思っているわけです。