北条義時を主人公としたドラマが始まるそうです。
この人物の実像はほとんど知りませんが、後鳥羽上皇が北条氏打倒の「承久の乱」を起した際にそれを破り、後鳥羽・土御門・順徳の三上皇を流刑にした件で、尊王派からは極悪人呼ばわりされているのは知っています。
私が気になっているのは土御門上皇で、父後鳥羽の戦争に反対して、弟順徳に天皇位を譲らされたにも関わらず、乱の後に責任をとって(とらされて?)流刑になったお人です。
歌集も残していますが評価は低く、百人一首にも入っていません(後鳥羽と順徳は入ってるのに)。私も読んでみたのですが、残念ながら戦争反対をはっきりと訴える和歌は見つかりませんでした。私が新古今期の象徴的表現に通じていないだけかも知れませんが。
実のところ、私が土御門上皇を知ったのは明治の非戦論者、木下尚江の歌論でです。一方で木下は鎌倉幕府を「変態の民主々義」と呼んで、独自の評価を与えています。要するに後鳥羽上皇が嫌いなだけじゃないかという気もします。