核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

与謝野晶子『人及び女として』(一九一六)中の、『青鞜』の伊藤野枝について

 以下のような、与謝野晶子の文章が見つかりました。

 

   ※

 近く『青鞜』誌上で伊藤野枝氏が慈善、矯風、軍隊慰問などの公共事業にたづさはる上中流婦人の傲慢、狭量、不徹底に就て厳正な批判を下されたのは私も同感である。

 (二八八頁)

   ※

 

 で、一九一六(大正五)年の『青鞜』を読んでみたのですが、どうもそれらしき記事は見つかりませんでした。元記事を読まないと、伊藤野枝が軍隊慰問の不徹底を批判した(つまり、もっと戦争に協力すべきだと言った)のか、軍隊慰問そのものを批判した(つまり、戦争協力を批判した)のか、かんじんなところがわからないのです。

  『青鞜』もしょっちゅう発売禁止にあっているので、該当号は国会図書館にさえ置いてないのかもしれません。伊藤野枝の戦争観の調査はいったんあきらめて、別方向から攻めたほうがいいかもです。