核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

吹浦忠正「「平和」の歴史   人類はどう築き、どう壊してきたか」(光文社新書 二〇〇四)その3 白旗赤旗論への批判

 吹浦著に、トルストイの無抵抗主義からの連想で、戦後日本の「白旗赤旗論」への批判がありました。

 

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 一九七〇年代の終わり、わが国の論壇でも「白旗赤旗論」というのがあった。ソ連が攻めて来たらまず白旗を掲げて降伏し、次に赤旗を掲げて歓迎、こうして恭順の意を示すというものだ。これでは確かに戦争にはなるまいが、主権国家と国際信義や正義の消滅にほかならない。

 (二五三頁)

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 吹浦著にまったく同感します。白旗赤旗論は侵略戦争を賛美するものであり、平和主義の名に値しません。