もともとは、シュミットの友敵理論の文脈で、小川未明の「野ばら」を読み直す、といった論を予定していたのですが、根本的に練り直すことにします。
オルテガ『大衆の反逆』もデジタルコレクションの古い訳で読め、確かに「敵との共存」という自由主義の理想は提示されていたのですが、それだけで「野ばら」論を書くのはきつそうです。明日の日曜日で、論を一から立て直すことにします。
小川未明「野ばら」は1922年。
シュミット『政治的なものの概念』の初出論文が1927年。
オルテガ『大衆の反逆』は1929年。
時期的にはそんなに差はないのですが、「敵、味方」をめぐる思想は三者三様です。
私はもちろん、「野ばら」に示された思想を、最も貴いと考えております。