核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

無知のヴェール

 『正義論』の著者、ロールズが作った用語です。
 原著は読んでないのですが、カタンというゲームをやっていてふと思い出しまして。
 最初のカタン島の地形パネルを組む段階では、各プレイヤーは自分がどこの地主になるか知らないわけです。で、鉄と小麦とか、6とか8みたいな有利すぎる地形を事前に仕込んだりすると、土地決めの段階で他人にそこを持ってかれたりするわけです。結局、全員自分がどの土地をとるかはわからないものとして事務的に処理したほうが、結果的に公平な「原初状態」が決まると。それが合理的な結論です。
 ロールズという人は、「原爆投下のような不正義の戦争は認めないが、正しい戦争も存在する」という立場でして、私としては100パーセント賛成とはいかないのですが、気になる存在であり続けています。いずれは正義論をじっくり読んだ上で、正戦論への合理的な反論を書きたいものです。