蛍光灯というのは弦斎の時代(1900年前後)にも発明はされていたようですが、ここで出てくるのは文字通りの、蛍の光の灯です。石橋理学士の発明シリーズのひとつ。
近代デジタルライブラリー、「蓬莱の巻」(120/177~121/177)より。
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石油灯(らんぷ)でも瓦斯(がす)でも電気灯でも人の要するのは光線であるが光線を発する為めに無用の熱を沢山起こします。
(略。小型で廃熱の少ない照明を発明できれば世界人類のためになる、との話に続けて)
蛍の光の如きは最も熱分の寡(すくな)くして最も光分の強いものでもし蛍の発光機関同様のものを人力で製造し得たならばそれでも非常な利益です。
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・・・童話じみた発想と思われるかも知れませんが、ホタルのルシフェラーゼによる冷光を照明に利用する研究は、Ciniiをはじめとするネット上でいくつか発見できました。想像は時あつて事実の讖となる。