核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

小谷野敦・細江光編『谷崎潤一郎対談集―文藝篇』中央公論新社 2015  その3

 「春宵対談」谷崎潤一郎和辻哲郎後藤末雄(司会)。
 『塔』1949年(昭和24)5月。

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 後藤 バルザックみたいに社会組織の弊害とか社会悪というものを書いてみたいが、谷崎君は書く意志はない?
 谷崎 僕はそういう意志はない。
 (194ページ)
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 ……ないですか。まあ、作者にそういう意図はなくても、作品から「社会」を抽出することは可能だと思います。