核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

柳田国男

戦中に「女は自由を束縛する方がいい」と放言した柳田国男(座談会「民間伝承について」より)

「柳田 女がじっとしているところは変わらない。男は動いていても、もどってもくるし、全体の組織を変えないんです。ですから可哀想だけれども、女をなるたけ出さないような方法を考えて見なければいかんですね。女は自由を束縛する方がいいと思うんです」(…

ハイネを騙る柳田国男

林正子「柳田國男のハイネ受容による<民族>の発見 : <民族精神>の 高揚と<民俗学>隆盛の連環を考究するために」 [岐阜大学国語国文学] no.[36] p.[19]-[35] Issue Date 2010-02。 ハイネの『流刑の神々』を柳田が紹介した「幽冥談」についての論文。 ※ ただ…

柳田国男の戦争責任のがれ

桑原武夫との対談「日本人の道徳意識」。『現代倫理』一九五八(昭和三三)年六月とのこと(初出未見)。 日本人の戦争責任についての、桑原の質問に対して。 ※ 柳田 われわれなんかどちらかというといつでもひねくれる方の側だから都合が好かったんだけども…

戦時下こそ最高の時代と言う柳田国男

『文藝春秋』一九四三年(昭和一八)年九月、座談会「民間伝承について」。もはや敗色濃いこの時代を「こんな立派な世の中はない」という柳田の発言。 今回の引用は『柳田国男対談集』(筑摩書房 一九六四)によりますが、以前に閲覧したことのある初出との…

柳田国男「特攻精神をはぐくむ者」

今回は『定本柳田国男全集 第31巻』より。初出である『新女苑』1945年3月号との照合はまたの機会に。 ※ 勇士烈士は日本には連続して現はれて居る。特に多数の中から選び出されるのでは無く、誰でも機に臨めば皆欣然として、身を投げ義に殉ずるだけの…

柳田国男『先祖の話』より「七生報国」

『底本 柳田国男全集 第十巻』(筑摩書房 一九六二)より、『先祖の話』(一九四六)。 ※ それは是から更に確かめて見なければ、さうとも否とも言へないことであらうが、少なくとも人があの世をさう遥かなる国とも考へず、一念の力によつてあまたゝび、此世…

チキンホーク列伝3 柳田国男

戦争に駆り出されたくなかったら、愛国者のふりをするに限る。そういう精神構造の話です。 ※ そのうち日露戦争になり、いつ召集されるかも知れないというので、戦争に関係のある仕事をしている方がよかろうということになり、捕獲審検所に出ることになった(…