核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

村井弦斎『食道楽』における玄米と脚気

 いつもながら、弦斎が明治時代には早すぎた一例。
 
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 「僕は夏になると脚気が起っていかん。脚気は白米の中毒という説だから去年の夏は玄米とパン(原文漢字)ばかり食べていたら脚気が起らなかったよ。脚気がなくとも米の滋養分は糠(ぬか)にあるから玄米で食べる方が非常に栄養になるね」
 (村井弦斎『食道楽(上)』岩波文庫 2005 原著1903(明治36)年)
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 森鴎外をはじめとする陸軍軍医上層部がまじめに検討していれば、少なくとも2万人は助かったというのに。