日本文学における電話を研究なさっている、黒田翔大氏の最新の論文。
しかも星新一。これは読むしかありません。
明治前期に書かれた遅塚麗水「電話機」と、昭和戦後のSF『声の網』との類似は前から気になっていました。星新一がマネしたということはありえないので(星新一が明治の新聞を研究しだすのはもっと後のはず)、電話というメディアの特性に思いをめぐらした末に、同じ結論にたどりついたということでしょう。危険だと。
黒田氏はこのたび学位を取得なさったようで、一面識もない身ながらお祝いさせていただきます。いずれ単著になったら購入します(私の名前も出て来るはずだし)。さらに遅塚の「電話機」が復刻されればなおありがたいことです。