昨日、
「自分は反戦運動や反戦ソングで戦争止まったことがあるのかよく暇な時調べますが。それで止まったことは見たことないです。」
とのコメントをいただきました。ごもっともです。
とはいえ、反戦会議と反戦劇で戦争が止まった事例は、古代中国と古代ギリシアにそれぞれ一例ずつ実在します。このブログではたびたび扱ってきましたが、一般に知られているとはいえないので、あらためてリンクを貼ります。
まず、向戌(しょうじゅつ)が提唱した弭兵(びへい 戦争廃止)会議。
話し合いで戦争を止めた例もある - 核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ (hatenablog.com)
そして、アリストパネスの喜劇「平和」上演の12日後に平和条約が結ばれた例。
平和は十二日後に訪れた。 - 核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ (hatenablog.com)
「向戌」「アリストパネス」で検索すれば、もっと多くの情報が得られるはずです。
もちろん、『春秋左氏伝』の襄公(じょうこう)二十七年の記事や、『ギリシア喜劇全集2』収録の「平和」を図書館などでお読みになれば、それにこしたことはありません。
どっちも大昔の話じゃないかとか、その平和は数年しか続かなかったじゃないか、というご意見はあるかと思います。しかし、人類が言葉の力で戦争を止めた貴重なケースを、知らずにおくのは、もったいない話だと思うのです。
(2022・8・4追記 「十数年」と書いてしまいましたが、弭兵の会が有効だったのは八年、ニキアスの平和は六年でした。「数年」と訂正します)