ぴん、とくる記事名を見つけました。
「鳥」「王国」とくれば、古代アテネの喜劇作家アリストパネースによる「鳥」。
人間にそそのかされた鳥たちが独立を宣言し、ゼウスなどの神々にさえ逆らうようになる話です。
アリストパネース 『鳥』(紀元前414年) - 核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ (hatenablog.com)
なおアリストパネースにしては、平和主義要素はあまりありません。記事名の「アルキビアデス」という人物も平和主義者ではまったくなく、むしろ民衆をそそのかして戦争を引き起こした将軍だと、以前の記事でも書きました。
塩野七生『ギリシア人の物語Ⅱ 民主政の成熟と崩壊』(新潮社 二〇一七) その2 - 核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ (hatenablog.com)
プラトンの対話篇とプルタルコスの英雄伝双方に「アルキビアデス」という名の篇が収められている、いわばアテネの名物男。ただのデマゴーグ(民衆扇動家)ではありません。卓越した戦闘能力と人間的魅力をかねそなえているけど、わがまますぎる性格。
「頭の切れる呂布」「モンゴルまで逃げかねない源義経」とでも言ったら、なんとなく通じるでしょうか。
そのアルキビアデスが、「鳥」の主人公のモデルなんじゃないかという説は、以前にも読みました。大岡論が楽しみです。
2024・1・19追記 本日、大岡論について書きました。
大岡淳「アルキビアデスは鳥王国の夢を見るか?」(『ナイトランド クォータリー 32』 - 核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ (hatenablog.com)