核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

戦争の止め方といっても

 飛んでくるミサイルを敵基地にはね返すとか、そういうオーバーテクノロジーな真似は無理です。ミサイルが飛んでくる確率を極小にしようという話です。

 「だったら、先制して敵基地をたたく、岸田自民党政権の防衛戦略のほうがすぐれているんじゃないか」という方もいるかも知れません。私はその攻撃戦略には賛同しません。以下の理由から。

 第一は、人道的な理由から(ミサイル発射基地だって無人ではないのです。そして、隣国の独裁者当人はそんな危険な場所にはいないでしょう。与謝野晶子が詠んだ通りです)。

 第二は、より現実的な理由から。ミサイル発射基地を破壊されたからといって、隣国の独裁者は、「やっぱり日本さまにはかなわないな。はは」と戦争を止めるでしょうか?そんなわけはありません。人海戦術、無差別テロ、あらゆる手をつくして戦争を継続し、日本は焦土と化すでしょう。基地をたたく戦略は泥沼の戦争への道です。

 では、どうすればいいのか。人気まんが『鬼滅の刃』の二三巻に、以下のような含蓄のあるセリフがあります。

 

 「お前より強くなる必要はない お前を弱くすればいいだけの話」(七頁)

 

 「弱くする」という表現は内政干渉めいていて語弊があります。が、隣国を弱くするのではなく、国家間の脅威を「弱くする」方向と考えれば、平和論にも応用可能なのではないでしょうか。

 平和のためには、隣国より「強くなる必要はない」のです。そもそも北朝鮮はともかく、中国やロシアより日本が軍事的に強くなれるなどと、岸田首相は考えているのでしょうか。