今日もデジコレを漁ってはみたのですが、これというネタも発見できなかったので、村井弦斎『釣道楽』を読み返した雑感でも書いてみます。
黒岩比佐子『『食道楽』の人 村井弦斎』(岩波書店 2004)の150頁には、
「この『釣道楽』は、『小猫』の二番煎じのような印象がどこか否めない。というのも、『小猫』の主人公の少年は元漁師で、釣りに関する話もかなりあったからだ」
とありますが、こればっかりは意見を異にします。私の中では、『釣道楽』は弦斎作品のベスト1であるのみならず、過去に読んだ本の中でも、川端康成『浅草紅団』に次ぐ、心地よい刺激を与えてくれる小説です。『小猫』と似ているとはまったく思えません。『小猫』が弦斎作品のワースト1であるかはまた別として。