数百年と2000年前から平・和・主義~♪。というわけで、2011年頃から脚光を浴びつつあるイオニアについて、ごく基本的なところを紹介します。
現代の世界地図を見ると、アテネを首都とするギリシアの「西」にイオニア海だのイオニア諸島だのといった地名があるのですが、古代史でいうイオニア地方とはそちらではなく、アテネの「東」、現在のトルコの西岸の地域名です。くわしくはウィキペディアの地図をごらんください。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A4%E3%82%AA%E3%83%8B%E3%82%A2
イオニア人というのはアテナイ(アテネ)人と共通の先祖を持つ移住者なのですが、アテナイ人よりも100年ほど前から(紀元前500年代。ソクラテスの活動時期は紀元前400年代です)万物の根源を考察する自然哲学を開始したわけです。
タレス 万物の根源は水 紀元前624年 - 紀元前546年頃
アナクシマンドロス 万物の根源は無限なるもの 紀元前610年頃 - 紀元前546年
アナクシメネス 万物の根源は空気 紀元前585年 - 紀元前525年(以上ミレトス出身)
ヘラクレイトス 万物の根源は火 紀元前540年頃 - 紀元前480年頃(エペソス出身)
デモクリトス 万物の根源は原子 紀元前460年頃-紀元前370年(アブデラ出身)
で、「数」だとか(ピタゴラス)だの「火・水・土・空気の四元素」(エンペドクレス)だのが他の地方からも出たわけです。そしてイオニアのクラゾメナイ出身のアナクサゴラス(紀元前500年頃 - 紀元前428年頃)が「理性」とか言い出し、その著作がアテナイで「高くても1ドラクマ」(6000円)程度で売られるにおよび、読者の一人ソクラテス(紀元前469年頃 - 紀元前399年)の人生を変えたりするわけです。
とりあえず、ウィキペディアと『高校世界史自由自在』(学習研究社)より抜粋。いずれはもう少し専門的な本で、濃ゆい話を紹介します。