核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

アガンベン 『開かれ 人間と動物』

 つい久しぶりに現代思想なんぞに手を出してしまいましたが、理解不能でした。
 「難解」というのとは少し違います。私はこれでも専門外ながらプラトンだのアクィナスだのカントだのを読んできてまして、西洋文明が人間と動物を区別してきた論理については理解しているつもりです。
 そうした流れの末に、アガンベン氏は人間と動物の間に線を引こう(あるいは消そう)としているか、それがさっぱり見えてこないのです。訳者あとがきを読んでも。
 これは以前、ある人に薦められて『アウシュヴィッツの残りのもの』を読んだときにも感じました。
 戯作者と呼ばれた仮名垣魯文ほどにも、哲学者アガンベンは、人間と動物の問題についてまじめに考えていない。そういう感想を持ちました。
 アガンベン氏に一言だけインタビューしたいものです。
 「あなたは何を食べているのですか?」