核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

非暴力戦術と非暴力主義

 宮沢賢治の『ビジテリアン大祭』という作品は、菜食者を「予防派」と「同情派」に分類しています。自分の健康のために肉を食べないのが「予防派」で、動物がかあいそうだから食べないのが「同情派」。
 それと同じように、非暴力論者も分類が可能だと思うのです。
 さしあたって、非暴力は暴力よりも効率的である、コストが安いなどの理由に基づく「非暴力戦術」と、損得勘定ぬきに暴力は悪いとする「非暴力主義」と呼ぶことにします。
 私は後者(非暴力主義)であると自負してはいます。が、前者の要素(非暴力戦術)も大切であると思うのです。現実を変えるためには、「暴力は悪い」というだけでは不十分で、「暴力は割に合わない」という分野の対話にも踏み込む必要があると。
 非暴力論で長々と引っ張ったわりには、平凡な結論になったことをお詫びします。