核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

春陽堂版『明治大正文学全集 第十五巻 村井弦斎 江見水蔭』(1930)

 今から7~8年前、名古屋古書会館の100円コーナーで買った円本です。
 前半分だけ読んで放置してたのですが、このたび江見水蔭編にも手を出してみることにしました。
 箱つき月報つき。広告欄には『モダン東京・円舞曲』なんかもあります。『浅草紅団』の時代。
 月報の久野豊彦「小説と料理」によると、「私たちの叔父さんだとか、叔母さんだとかいつた階級の年齢の人たちは、いまだに、小説といへば、村井弦斎氏のでなければ小説でないやうに思つて」現代の新鋭な小説には見向きもしない有様だとか。
 そのあとには例によって、通俗小説だとか不純文学だとかいう決まり文句が並ぶわけですが。「不純文学」は決まり文句でもないですね。
 何はともあれ、今回の主目的は弦斎よりも水蔭です。ハコに書いてある一覧より二篇少ない十二篇、この連休中に読んでみます。