ドロボーに土地鑑があるように、文学研究者にも時代鑑とでもいうべきものがありまして。
長年やってきた明治20~30年代ならまだしも、古代中国春秋時代となると、その時代の空気というものが見当もつかないわけです。川を渡る途中の敵を攻撃しなかったり、井戸に落ちた敵兵を助けようとした行為がどれぐらい当時のスタンダードとずれているものなのか?現代の価値観に引き寄せすぎているんじゃないかと言われそうなので、春秋左氏伝への深入りをためらっているわけです。どうせ論文にはならないし。
いいかげんに大正7年にもどろうかと思います。第一次世界大戦も、調べだすとけっこう気が重くなるんですけど。暗い話ばっかですみません。