核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

サアサアサアサア

 福地桜痴の『滑稽妄説 仙居の夢』(一八九〇)という政治小説の、西藤という壮士が悪徳政治家を問いつめる場面で、

「サアそれは」

「サア」

双方「サアサアサアサア」

 と、歌舞伎っぽい掛け合いがでてきます。

 人気現代ものドラマでこの「サアサアサアサア」が始まったり、総理大臣が国会答弁で「全集中の呼吸で」なんて『鬼滅の刃』ネタをやるのを見ていると、福地の小説もあながち反リアリズムではないと思えてきます。