小林秀雄と湯川秀樹の対談、「人間の進歩について」を、ここのところ読んできたのですが、どうも今の私にこれで論文を書く力量はないことに気づき、断念しました。
初出、小林全集、湯川編著の異同はつきとめられたので、ただの校訂ならそれですむのですが、なぜ書き換えられたかになると、私の理解力を超えています。特に湯川秀樹の発言の異同。物理学的に正しいのかもわかりません。
対談で小林が言及している、渡辺慧の論文が入手できれば助けになるかとも思ったのですが、『サンス』という雑誌は国会図書館にもないことが判明しました。『日本の古本屋』で検索すると、それらしき時期の「フランス学術研究」という副題のついた雑誌がヒットするのですが、手の出ないお値段で。
近代文学と物理学、双方に詳しい方にはぜひ挑戦していただきたいテーマです。
2023・2・25追記 湯川秀樹『思考と観測』を読み、渡辺慧『時間』を読んだら(デジタルコレクション様に感謝)、扱われているトピックへの理解がだいぶ進みました。再挑戦します。