核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

黄金島はなかった

 村井弦斎の本当の第一作『黄金島』は、どうやら入手不能のようです。

 以下、『郵便報知新聞』一八八八(明治二一)年三月一〇日の記事より。

 

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 昨年本社が賞を懸けて募集せる小説は応募の寄稿無意四十七通に及へり記者仔細に之を評定して左の三通を抜き夫々予約の賞を贈る但し三通とも本紙には掲載せす

 

 第一等 黄金島 牛込区神楽町三丁目二番地共成軒 村井寛

 (以下省略)

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 濁点なしなのは原文のまま。「本紙には掲載せず」とはいえ、村井さんの当時の住所がばっちりわかったのは収穫でした。