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ある時ピエールは、共済組合員の一人から、使徒ヨハネの黙示録からひきだされた、ナポレオンに関するつぎのような予言を聞かされた。
黙示録第十三章第十八節には、こう言われている―「ここに知恵あり、知恵ある者は獣の数をかぞえよ―獣の数は人の数にして、その数は六百六十六なり」
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ある時ピエールは、共済組合員の一人から、使徒ヨハネの黙示録からひきだされた、ナポレオンに関するつぎのような予言を聞かされた。
黙示録第十三章第十八節には、こう言われている―「ここに知恵あり、知恵ある者は獣の数をかぞえよ―獣の数は人の数にして、その数は六百六十六なり」
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この666がどうのという予言は、本来はローマ皇帝ネロを示す暗号だったみたいですけど、あっちこっちで好き勝手に流用されてます。『北斗の拳』の第一話でも、こめかみに「666」と書いたモヒカンさんたちが村を襲ってました。秘孔突かれましたけど。
で、フランスの文字をヘブライの計数法で換算すると、「皇帝ナポレオン」は「666」になるという予言があったわけです(作中では。本当にそうなるのかは、フランス語もヘブライ語も知らない私にはわかりません)。
で、「666」は「42か月のあいだ」支配すると(黙示録第13章第5節)。気になったピエールは「皇帝アレクサンドル」だの「ロシヤ国民」とかを数字に置き換えるんですけど、どうしても42にも666にもならない。で、つい自分の名前「ピエール・ベズーホフ」もやったけどダメ。国籍名をつけたり、deやleを足したりしたあげく、やっと「ロシヤ人ベズーホフ」からeをはぶいたら、「666」になることを発見します。
「そう、ナポレオンを倒す救世主はピエールだったんだよ!」
「な、なんだってー!」
・・・名作の最も愚にもつかないところだけをあげつらっている、とは思わないでください。
農民兵士プラトン・カラターエフの人生哲学や、エピローグ第二編の歴史観が、上記の大予言よりまともなものだとは思えません。
で、フランスの文字をヘブライの計数法で換算すると、「皇帝ナポレオン」は「666」になるという予言があったわけです(作中では。本当にそうなるのかは、フランス語もヘブライ語も知らない私にはわかりません)。
で、「666」は「42か月のあいだ」支配すると(黙示録第13章第5節)。気になったピエールは「皇帝アレクサンドル」だの「ロシヤ国民」とかを数字に置き換えるんですけど、どうしても42にも666にもならない。で、つい自分の名前「ピエール・ベズーホフ」もやったけどダメ。国籍名をつけたり、deやleを足したりしたあげく、やっと「ロシヤ人ベズーホフ」からeをはぶいたら、「666」になることを発見します。
「そう、ナポレオンを倒す救世主はピエールだったんだよ!」
「な、なんだってー!」
・・・名作の最も愚にもつかないところだけをあげつらっている、とは思わないでください。
農民兵士プラトン・カラターエフの人生哲学や、エピローグ第二編の歴史観が、上記の大予言よりまともなものだとは思えません。