2012-09-30 福沢諭吉 「肉食の説」(1871(明治3)年) 明治の平和主義小説 #歴史 昨日はいそがしい日でした。行きの電車でヴァレリーの「テスト氏との一夜」を読み、帰りの電車でヘンリー・ジェイムズの『ねじの回転』を読み・・・。 「文学って何だっけ」と思いかけたところで仮名垣魯文の『安愚楽鍋』のアニマルライツ論を再読し、「これだ」と元気を取り戻したわけです。 で、出典が何か気になって、ひとまず前年(「当世牛馬問答」のある第三輯からは前前年)に書かれた福沢諭吉の論を読んでみました。青空文庫所収。「にくじきのせつ」だそうです。 ・・・西洋人はみんな肉を食べている。食べないやつは野蛮だ式のお説教ばかりで、食べられる動物の側に立った論などまったくありませんでした。だから私は福沢諭吉が嫌いです。どっちが野蛮なんだか。 あの「食べられた動物は食べた側の動物に生まれ変わる」という説が魯文のオリジナルであれば、もしかしたら『安愚楽鍋』論が書けるかもです。宮沢賢治のごとき純粋ベジタリアンから見れば偽善でしょうけど。 まだ先行研究は一切見ていないので、休日を利用してもう少し調べてみます。 ちょうどテレビでは大躍進や文化大革命、紅衛兵の暴虐の話をやっているし。 今日もいそがしい日になりそうです。