核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

福沢諭吉 「肉食の説」(1871(明治3)年)

 昨日はいそがしい日でした。行きの電車でヴァレリーの「テスト氏との一夜」を読み、帰りの電車でヘンリー・ジェイムズの『ねじの回転』を読み・・・。
 「文学って何だっけ」と思いかけたところで仮名垣魯文の『安愚楽鍋』のアニマルライツ論を再読し、「これだ」と元気を取り戻したわけです。
 で、出典が何か気になって、ひとまず前年(「当世牛馬問答」のある第三輯からは前前年)に書かれた福沢諭吉の論を読んでみました。青空文庫所収。「にくじきのせつ」だそうです。
 ・・・西洋人はみんな肉を食べている。食べないやつは野蛮だ式のお説教ばかりで、食べられる動物の側に立った論などまったくありませんでした。だから私は福沢諭吉が嫌いです。どっちが野蛮なんだか。
 あの「食べられた動物は食べた側の動物に生まれ変わる」という説が魯文のオリジナルであれば、もしかしたら『安愚楽鍋』論が書けるかもです。宮沢賢治のごとき純粋ベジタリアンから見れば偽善でしょうけど。
 まだ先行研究は一切見ていないので、休日を利用してもう少し調べてみます。
 ちょうどテレビでは大躍進や文化大革命紅衛兵の暴虐の話をやっているし。
 今日もいそがしい日になりそうです。