核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ

近代文学研究を通して、世界平和を考えています。

2023-11-01から1ヶ月間の記事一覧

村井弦斎『深山の美人』あらすじ

『都新聞』一八九三(明治二六)年一一月一一日~一二月二九日連載。 時は明治二〇年代。丹澤山の奥深く。洋服姿の明治の紳士、今野小才治は、立派な猟銃に猟犬を連れて山中にわけ入ります。外見は立派でも銃の腕は悪い今野は、狙った鹿に逃げられます。する…

村井弦斎『深山の美人』同時代評

「弦斎が千篇一律的小説の一なり」 (『女学雑誌』一八九七年一二月) 本編を読む前にこれが検索で出てきてしまいました。ちょっと読む気をそがれました。私は弦斎の小説が「千篇一律」だなどとは思っていませんが。

ベーム=バヴェルクとヒルファーディング

日本人にはちょっと覚えづらい名前であり、表記ゆれもありますが。 メンガーの影響のもとに、マルクス批判を展開したベーム=バヴェルクと、彼に反対したヒルファーディング。 とりあえず今は名前だけ覚えておいて、いずれ著書を(日本語訳があればそれで、…

ルートヴィヒ・フォン・ミーゼス『マルクス主義の正体 人類を破滅させる妄想体系』 2023/9/30 これも読む予定

きわものめいた題の近著ではありますが、ミーゼスはメンガーの影響下で経済学に進んだ、100年ほど前の近代経済学者です。最近オーストリア学派づいている私には気になる本です。 マルクスの著作も並行して読んではいますが、そちらはもう、消費期限切れと…

「ポテトチップスで100円は買えません」の作者は?

あのフレーズの作者、ネット上では糸井重里説と栗本慎一郎説が混在しています。 昨日読んだ降旗著では、経済学貨幣論のシンポジウムであのCMが話題にのぼり、栗本慎一郎作という説が出たとのこと。どうなのでしょう。

村井弦斎『深山の美人』、読んできました

『都新聞』縮刷版にて。一八九三(明治二六)年一一月~一二月連載。

T&T用ソロアドベンチャー「天下トロール」

本作は、「著 ケン・セントアンドレ 翻訳:安田均/グループSNE」が権利を有する『トンネルズ&トロールズ完全版』の二次創作作品です。 (C)Group SNE 「トンネルズ&トロールズ完全版」 T&Tのルールで無理矢理、戦国武将の気分を味わうソロアドベンチャー…

液晶ゲーム「トロイの木馬」(学研 一九八一)

前に作った、T&T用ソロアドベンチャー「三国演武2」や、その体験版、 T&T用ソロアドベンチャー「三国演武2 体験版」 - 核兵器および通常兵器の廃絶をめざすブログ (hatenablog.com) のシステムを流用して、ホメロス『イーリアス』をゲーム化できない…

谷崎潤一郎「小さな王国」論、ひょっこり出てきました

ボツにさえなる前の、かなり初期のバージョンではありますが。USBに保存しておいた下書きのデータが残っていました。 「小さな王国」は、マルクス経済学では読めないけど、近代経済学でなら読める、との骨子は確認できました。向坂逸郎『資本論入門』は同…

木村貴『反資本主義が日本を滅ぼす』(コスミック出版 二〇二二 読む予定)

木村貴氏の『資本論』批判を先ほどネット上で見つけたばかりですが、腑に落ちたので検索したところ、単著がありました。 「ピケティ、斎藤幸平、中谷巌、佐伯啓思、佐藤優、池上彰、内田樹、白井聡、中野剛志、三橋貴明…各氏の主張を徹底検証」とのこと。木…

木村貴「マルクス『資本論』は何を間違えた?~商品の価値を決めるのは労働量ではない」(日経BizGate)

あれこれ検索したところ、木村貴という方が私と同様にメンガーを援用して、マルクス『資本論』の間違いを指摘なさっていました。 マルクス『資本論』は何を間違えた?~商品の価値を決めるのは労働量ではない~|日経BizGate (nikkei.com) ※ (前半略 買い物…

マルクス『資本論』もネット上で読めました

とりあえず国会図書館デジタルコレクションで、中央公論社『世界の名著』シリーズのマルクス篇で読めるのを確認しました(要ログイン)。 探せば他の訳者、出版社から出ている版もありそうですが、当分は上掲書で読み返そうと思います。 最初の方、第一篇第…

そして私はおめでたくない

以前書いた「小さな王国」論の原稿を探したら、なくなってました。 今夏のPC故障で失われ、印刷もしていなかったようです。 「小さな王国」をマルクス経済学で読む向坂逸郎『資本論入門』を批判し、メンガーの新古典派経済学で同作品を評価し直す試みでし…

岩井克人様、文化勲章受章おめでとうございます

なんか最近のニュースで岩井氏のお名前を眼にしたと思ったら。 文化勲章を受章なさっていました。 『貨幣論』の一読者として、お祝い申し上げます。 マルクスに寄りすぎた同書の内容には、全面的に賛成はできませんが……。

岩井克人『貨幣論』(ちくま学芸文庫 一九九八)をめぐって

一八八二年の村井弦斎も言っていたように、経済学は大事です。 間違った経済学に基づく国策は、貧困どころか飢餓を招きます。大江健三郎が賞賛した一九六〇年中国の、毛沢東がマルクス経済学に基づくと称して実行した大躍進政策が、1000万人以上の餓死者…

降旗節雄『貨幣の謎を解く―価値形態論から現代金融まで市場経済の貨幣論的分析』(一九九七)

「ポテトチップスで100円は買えません」で検索したところ、この本のレビューがヒットしました。 ・上記CMへの言及を含む ・マルクス経済学の立場から、岩井克人『貨幣論』を痛烈に批判している のようです。 岩井『貨幣論』は持っているので、そっちを…

私は、マルクス『資本論』よりも、藤谷美和子さんのCMを信じます

当ブログが何度も引用したCM.会社名は省略しますが、検索すればyoutubeにもあります。 「100円でポテトチップスは買えますが、 ポテトチップスで100円は買えません。 あしからず」 真理です。 消費税は内税として、あなたが100円でポテトチップ…

マウスの調子が悪い……

勢いに乗って、マルクスの著述をデジタルコレクションでばりばり読もうと思ったら、マウスでのカーソルの動きが悪くなりました。 電池は替えて間もないので、原因は他にありそうです。 あ、ちょっと動きがなめらかになりました。 『フランスの内乱』でも読ん…

マルクスは貧しい人の敵

「マルクスって読んだことないけど、貧しい人の味方なんじゃないの?」 という方もいるかも知れません。 違います。 マルクスが革命の担い手とみなしたのは、プロレタリアート(労働者階級)だけです。 では、労働者階級よりも貧しい人については。以下の通…

ナポレオン三世のことはよく知らないので

一応、『ルイ・ボナパルトのブリュメール十八日』、最後までページをめくりはしました。 が、マルクスは冷静で客観的な文章が書けない人なので、どこまでが歴史上の事実で、どこからがマルクスの身勝手な妄想なのか、フランス史に全然くわしくない私には見分…

マルクス『ルイ・ボナパルトのブリュメール十八日』(岩波文庫版)、デジタルコレクションで読めました

マルクスの代表作とされている書物の一つ。 代表作を読まずに(昔途中まで読んで投げ出しました)マルクスを批判するのもどうかと思い、このたび再読を決意しました。 読んで楽しくなる本ではないことは確かですが。

戦後という、マルクスかぶれの時代

戦後(ここでは一九四五年から、だいたい一九八九年までを指します。ある意味では二〇二三年まで継続中でもありますが)という時代の文献を読んでいてどうにも耐えがたいのは、マルクスかぶれの風潮です。 というと、「戦前にもマルクス主義者はいたんじゃな…

怠り気味。

ここ数日は戦後の詩や理論書を読んでいるのですが、どうも気分が乗りません。 昨日は更新をさぼってしまったことをお詫びします。 たとえ反戦詩であっても、戦後詩というのは私には理解しがたいようです。